ジェクス株式会社

EDの実際の治療はどのようになっているのでしょうか。

大まかに言いますと

【1】問診や検査で原因を推測し、他の病気でないかどうか、薬剤を処方できるかどうかなどを調べます。糖尿病などが判明すれば、その治療を並行して行います。

【2】さまざまな治療法の中から、ご本人の希望を元に、次の4条件に配慮しながら治療法を選びます。

(1)有効性が高い
(2)安全性が高い
(3)使いやすい
(4)患者とパートナーの満足度が高い
薬剤が処方できる人、希望する人には、その効果を試します。効果があれば、そこでストップ。
薬剤療法に移行します。これを治療的診断法と呼んでいます。7割の人はこの治療法が有効です。薬物の服用を好まない人や、薬物を処方できない人には、精密検査を実施した上で、他の治療法(補助具、陰茎注射、外科的処置)を施します。

体の問題(器質性ED)

ED治療の入り口となるのは病院の内科・泌尿器科です。
あなたが受診されたとしたら、次のような手順で治療が開始されます。

問診

主訴(一番訴えたい悩み)、現病歴(いつから、どんなきっかけで、どういう経過で)、既往歴(外傷や骨盤手術などの有無)、性歴(性交体験の有無など)、家族歴(特にパートナーとの関係)、生育歴(精神的トラウマなど)、環境、職業などを確認します。

診察

外陰部や前立腺の診察、血圧などを調べます。

臨床検査

血液一般検査と血液生化学検査として肝機能、腎機能、性腺刺激ホルモン、乳汁分泌ホルモン、男性ホルモン、女性ホルモンをチェックします。クエン酸シルデナフィル(バイアグラ)は肝臓で代謝されるためで、それを処方してよいかどうかの確認にもなります。

夜間勃起(NPT)検査

まず、睡眠中に勃起しているかどうかを調べます。健康な男性の場合は睡眠中のレム睡眠(意識は起きていて体が寝ている状態。夢を見るのはこの時期で、一晩に何回か起こる)の時期に陰茎が勃起します。エレクトメーター、ジェクスメーターなど、陰茎に巻き付ける測定具を装着して睡眠、起床時に数値が増えていれば勃起したことが分かる仕組みです。専門病院ではリジスキャンという器械で測定することもあります。勃起がある場合は、神経や血管などに器質的な問題がないことが分かります。

薬剤投与

薬剤《クエン酸シルデナフィル(商品名:バイアグラ)》が使える場合は、1~2錠処方して効果を確認します。これは勃起を解消させる酵素の働きを阻害して勃起を維持するもので、「飲むことによって興奮させる」薬ではありません。従って、性行為の最初に性的興奮が必要となり、射精が終わると勃起は収まります。その気になるのに勃起しないとか、勃起しても維持できない人に効果のある薬品です。
副作用は顔面紅潮、頭痛、頭の重い感じ、胸焼け、色覚異常などがたまにみられる程度。服用したセックスで妊娠しても問題はありません。また、長期連用しても習慣性がなく、効き目が落ちてくることもありません。登場して5年になりますが、公式の重篤副作用はまだなく、極めて安全度の高い薬品だといえるでしょう。
ただし、ニトログリセリン系の薬と24時間以内の同時服用は厳禁。命にかかわる副作用が発生する恐れがあり、絶対に服用してはいけません。

薬剤が使えないとか使いたくない、または効果のなかった人には、精密検査の上、次のような治療が行われます。

補助具

薬品を服用することを好まない人には、物理的に勃起を維持する補助具が効果的です。
EDの患者で全く勃起しない人は数が少なく、多くの人は勃起が持続しない悩みを持っているからで、そんな人には尿道を圧迫しない特殊な形をした柔らかな樹脂リングで陰茎の根本を絞める補助具を使います。
また、全く勃起しない人には陰圧式勃起補助具(EVD)を用います。筒状のシリンダーに陰茎を入れて空気をポンプで抜き、陰茎に血液を集めた上で根本を樹脂リングで絞めるものです。
いずれの方法も効果が高く、着用時間さえ守れば、副作用は一切ありません。

注射薬

また、最近ではあまり用いられていませんが、血管拡張薬のプロスタグランディンE1(PGE1)の陰茎海綿体注射で勃起させる方法もあります。

外科手術

ED治療の最後の手段は陰茎プロステーシス(支柱)手術です。大きさの変わる特殊な支柱を陰茎に埋め込む手術で、十分に主治医と相談のうえ納得して実施する必要があります。欧米では結構ポピュラーな方法ですが、わが国でこの方法を選ぶ人はまれです。

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